バンド史上初のリリースとなるライブアルバム。
2011年から2013年までのライブから選び抜かれたベストテイクを収録。
andymoriという、ひとつの生命体の生々しい記録と記憶。
それは、ドキュメントと言う名のファンタジーだった。
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andymoriはとても稀有な種類のバンドだと思う。
好きなときに作り、歌い、その瞬間に鳴らしたい音の方向しか見えていなくて、
YESやNOといったバンドとしての意思を明確に持っていた。
それは結成当初から今の今迄ブレることがなかった。
関わる僕らスタッフたちも、時にその意思に半ば振り回されながらも、彼らと転がりを共にし、その様を見届けて来た。
のっぴきならないくらい大変な時期もあるが、彼らはステージ上で、彼らなりの「答え」をいつも見せてくれた。
あまりに若く、世間知らずで、純粋で生々しいその答えに、僕らはいつも納得させられてきた。
それは、これまでにあったモヤモヤが一発で帳消しになる、ロックンロールな瞬間でもあり、
また何処かへ連れてってくれるんじゃないか、という、夢見る時間でもあった。
バンドが人前で演奏することを、いつからか僕らはLIVEと呼ぶようになった。
そのLIVEという言葉には、生きるという意味も宿している。
いつだったか小山田壮平は、
「LIVEを演っている瞬間だけが、生きているという実感が強く持てる。」
と呟いた。
小山田のその言葉を頭の中で噛み締めながら、このLIVE盤を新ためて聴いてみると、その意味がよく解った。
彼らは各々の楽器を携えながら、無心で命を燃やしていたのである。
このLIVE盤は、彼らの生命のドキュメントでもありながら、
此処ではない何処かへと連れ出してくれる、夢あるファンタジーでもあるのだ。
僕らもそう思った様に、これを手にしてくれた君や貴方も、きっとそう思うに、違いない。
Youth Records 庄司信也