前作『るつぼ』は、格差社会やネットいじめ、セクシュアルマイノリティーへの不寛容さ、過労死、そして天災など現代社会におこるをテーマに制作された。今作は言わば、その続編。からに視点を移し、自身のリアルな体験にも触れながら、が受けるいわれなき暴力をなくしたいという強い願いを込めて、中村は作品作りを始めた。今回書き下ろされた楽曲群にはオルタナティブ・ロックの匂いがあり、その世界観を具現化するべくサウンドプロデューサーとしてギタリストで映画音楽も手がける音楽家の石井マサユキを迎え、シリアスなテーマとは裏腹に生楽器の温かみを感じられるサウンドに仕上がっている。