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あがた森魚 バンドネオンの豹 歌詞

歌:あがた森魚

作詞:あがた森魚

作曲:オスバルド・ルジェーロ

発売:2009-04-14 21:48:48

(うん?)
ほらしのび足で寄って来る
あっちかな いやこっちかな いやあー
ほら長い影が背伸びする
ちょっと待って! ほら御覧バンドネオンの豹
夜の手品でバンドネオンを弾くよ
ピンクパンサーがバイオリンの上へ飛ぶ
バンドネオンの豹一味のお出ましだい!
ほら御覧満月の夜 何処からともなく聴こえてくるよ
怪しい音色の盗賊たちよ
一寸っとふざけたふりして屋根の上でバンドネオンを弾く
たちまち真晝のような星空の爆発!
目もくらむような不思議さ!
バンドネオンのジャガー!

一寸っと寝惚けたふりして屋根の上でマリオネット抱くよ!
SUKIDAYOOO・・・・・・!バンドネオンのジャガー!

夜の汽笛がトテラトテラトテラトテラと
吼えるだけさ

そしらぬ顔して去って行く
あっちかな いやこっちかな いやうん
あれ まっくらやみかくれんぼ
ちょっと待って! ほら御覧 バンドネオンの豹
月のナイフでバンドネオンを刻め
スタア氣どりでコントラバッソふんずけろ!

バンドネオンの豹一味を知らねえのかい!?
ほら出た 闇夜にどうしてあんなに素敵なのだろ
怪しい音色の盗賊たちよ
あっと!ころげたふりして屋根の上でバンドネオンをこづく
飛び出す目玉二個出た! 松竹梅だぞ爆蜂!
塀も蔵から飛び出す 映画館 バンドネオンのジャガー

一寸っと おどけたふりして屋根の上で
スターカット キザに!
SUKIDAYOOO・・・・・・! バンドネオンのジャガー
夜の廣場が モコドモコドモコドモコド
燃えるだけさ

そしてバンドネオンの豹の行方は?

それからのバンドネオンの豹の行方は誰も知らない
知らない
知らない

誰も知っちゃあいないんだよね
そして誰の胸からも消えて行くのだろう

あのあやしい星影のバンドネオンのジャガーの物語
JAGUAR!

そうなんだよ・・・・・・
バンドネオンの豹とは、いつの世にもいる一寸っと約束事からは
み出してしまう怪人のことなんだよ。皆さまにここに紹介する一人
のバンドオニスタ、目賀田豹祐もまたそんな一人だったのだよ。
彼は偉大な夢想家であった。それは彼のバンドネオンをしてもハチ
切れんばかりのものであり、叶わぬ夢や理想を怪人の姿を借り、不
思議な魔術師として夜の都市に君臨したのだよ。それはまぶしいば
かりの愛の力だった。希望を失った者への愛の叫びだった。(詳し
くは年表をごらんなさい。)
その豹祐がパリに着いたのは1921年(あるいは、22年年の頃)
で、そこでパリに赴いたエドゥアルド・アローラスに出曾ったのは、
「偶然」というようりも「ヨーロッパに於けるタンゴの引力の時代」
であったから、と云うべきなのだねえ~。タンゴに魅せられた人々
が不思議な糸に操られて、たぐり寄せられたように、豹祐と、アロ
ーラスも、あの1920年代のパリにあり、そしてタンゴという毒
に夜ごとうなされるように熱狂していたのだね。デカロがいたね。
カナロがいたね。ほんとうにその瞬間にはアルゼンチンタンゴは世
界を征服していたのだねえ。

同名の曲が1曲収録されています。

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