吉田拓郎 30年前のフィクション 歌詞
歌:吉田拓郎
作詞:森雪之丞
作曲:吉田拓郎
発売:2018-06-25 23:23:16
デジタルの文字は
砂時計より早く
破滅へのカウント
数えているね
昨日 流行ってた
服や科学や歌が
地下鉄の車輪に
轢き殺されてゆく
石の恐竜が
ひしめくビルは迷路
風も自信無げに
地図を広げる
神の顔をした
システムを信じれば
人間の姿で
ロボットになるのさ
君が好きだけど
『愛』なのかわからない
新しい辞書には
その言葉さえなく
あの夜 抱き合った
ホテルは壊されて
刑務所とよく似た
学校になったよ
30年前なら SFの街
でも僕達はまだ
愚かに恋をする
欲望はダウンタウンで
安売りされるけど
涙を止める錠剤は
まだないね
政治で儲ける
ペテン師達は今も
平和が続くって
思ってるらしい
闇に立ち込めた
過酷な退屈が
今にも爆発しそうだと
いうのに
君が欲しいけど
『夢』なのかわからない
情報が皮肉が
あまりに多すぎて
混線した電話
聞こえないと言ったら
サヨナラがその後
FAXで届いたよ
30年続いた 情熱の街
未来を手にいれて
未来を失った
行く先を訊ねても
『夢』みた人はもう
土に埋もれて
何も語らない
30年前なら SFの街
でも僕達はまだ
愚かに恋をする
欲望はダウンタウンで
安売りされるけど
涙を止める錠剤は
まだないね