歌:月亭可朝
作詞:月亭可朝
作曲:月亭可朝
発売:2017-11-15 11:29:02
世の中で一番幸せな男は
風呂屋の番台に座ってる おやっさんやで、あまりにも立場が
恵まれすぎてるやおまへんか。ところがあの商売なかなか難しいんやで、
顔はなるべく 男湯の方、向けてなあきまへんのやで、顔は男の方、
向けてても、目の玉だけ自由行動さしてるやおまへんか。
風呂屋のおやじさんが、昼間おもてを歩いてたら、前から着物姿の
ご婦人が、歩いて来たでえ。
「お風呂屋のご主人 こんにちは」
「ああ、えーと おたくはどちらの奥さんやったかいな、
顔に見覚えおまへんねんけどなあ」と、云うてる時に風が吹いてきて、
そのご婦人の着物の裾がちょっとめくれて肌がちらっと見えたでー
それ見た途端に おやっさん
「あ! 山田はんでっか!!」
なんちゅう失礼な おやっさんやおまへんか。
世の中で一番不幸せな男は
嫁はんがよそのおっさんの子供産んでんのに
それ知らんと一生懸命育てとるおっさんやでー
あまりにも失礼すぎるやおまへんか そんな嫁はんにかぎって婿はんには
やさしいこと云うてくれるもんやで
「私がこんなに幸せなのもあなたのおかげやわ チュー!」
てなこと云うてるけども ふとんの中で聞かされる寝言はいつでも
コウジさん… ミキジロウはん……
シンイチあん………
ああーー 知らん男の名前ばっかりやおまへんか。