amazarashi ミサイル 歌詞
作詞:秋田ひろむ
作曲:秋田ひろむ
発売:2013-04-15 06:15:16
取り返しの付かない未来は 今更どうすることも出来ないと
鈍色に輝きをくすぶらせて ワンルームのベッドの中で不貞寝している
つけっぱなしにしたテレビでは アナウンサーが黒い服を着て
参列者に話を聞いている 「未来がお亡くなりになりました」
テロ関連施設ミサイル攻撃のニュースを聞きながら
胸を痛めてみせる家賃未納の夢にぶら下がる僕の頭上を
人生を俯瞰でしか感じられない僕らの日常を
すれすれにかすめてミサイルが飛んでった
僕らの自由とはミサイルで 僕らの自由とは平和主義で
全てを作り直したくて 全てを壊してみたりする
僕らの自由とは芸術で 僕らの自由とはリストカットで
全ての人に認められたくて 全ての人を憎んだりする
誰が悪いとか 言ったって 等しく惨めに命を這いずって
「死にたくねぇ」と言えばそれですんでしまう それだけに何百小節も費やして
年3万人の自殺者の切迫した動機のそれぞれを
食い物にする唄うたいとワイドショーの明確な類似性を
人生の気まずさを 穴埋めしたいが為の大義を
すれすれにかすめてミサイルが飛んでった
僕らの自由とは心療内科で 僕らの自由とは承認欲求で
全ての人に優しくされたくて 傷ついた振りをしてみたりする
僕らの自由とは信仰で 僕らの自由とは唯物論で
全て人のためだと言い聞かせて 奪い合っていたりする
固有名詞に放たれた銃声は 僕らにとっては時報程の響きで
上空を通り過ぎたミサイルは 未だ誰の「心」にも落下せず
自堕落な生活の果てに待つ結末ののっぴきならなさと
暗雲たれ込める時代の不安がはからずもリンクした
「どうせならこの もやもやを ろくでもないこの世界を」
なんて口走る自己弁護を 吹き飛ばしてくれよ
僕らの自由とは帰らぬ日々で 僕らの自由とはこぼれるひとしずくで
全て願えば報われると 明けない夜に願ってる
僕らの自由とは背徳で 僕らの自由とは不自由で
ただ一つを手にするために 全てを投げ捨てたりする