歌:川田義雄とミルク・ブラザース
作詞:川田義雄
作曲:川田義雄
発売:2010-08-12 06:59:02
地球の上に朝が来る その裏側は夜だろう
西の国ならヨーロッパ 東の国は東洋の
富士と筑波の間(あい)に流るる隅田川
芝で生まれて神田で育ち
今じゃ浅草名物で ギター鳴らして歌うたい
森羅万象ものすべて リズムに乗せて吹きまくる
これぞ四人の乳兄弟で 英語で言うならミルク・ブラザーズ
はたして如何なる玉手箱 時間くるまでつとめましょう
「草津よいとこ一度はおいでよ お湯の中にも
花が咲くよ アアーチョイナチョイナよ こりゃとても熱いぞ」
「アッチ、おい番頭さん、熱いよ おい」
水をうめろ
ちょいと皆さん聞いてくれ こないだ洋服新調し
ふんぞり返って歩いたら みんなニヤニヤ笑ってる
そいつァ本当によかったね そいつァ本当によかったね
私もニヤニヤ笑ったら しまいにゾロゾロついてくる
こいつぁ変だとよく見たら 背中に正札ついていた
そいつァ本当によかったね そいつァ本当によかったね
「よかぁねえよ おい」
いやよいやいやそんな歌 ネエ 真面目に聴いてりゃ腹が立つ
レコード聞くのはいいけれど ネエ 歌う私はつらいのよ
チュチュチュチュ
「気持が悪いな、おい」
「春雨に野山も街も濡れにけり
雨の降る日は天気が悪いゾ」
「ごもっとも様」
「股引(ももひき)や古き破れてツギだらけ 今朝の寒さにデベソ縮まる」
夢に忘れぬあの町よ 可愛いちっちゃな喫茶店
ああ、あのこの瞳を 胸に燃えたつ恋の火よ
「またあの喫茶店から いつものように 懐かしいメロデーが聞こえてくらぁ」
宵闇せまれば 悩みははてなし
乱るる心に うつるは誰が影
「この曲を聞くと思い出すネエ」
「そうだったわネエ あのころ私は16で あなたは1つ違いの17だったわネエ」
「そうだったネエ」
「不思議ですわネエ」
「何が不思議なんだい?」
「あれからもう6年もたったのに、いまだにやっぱり1つ違いですわネエ」
赤い灯青い灯名物の 大東京のネオンサインは消えたけど
流れるメロディあの歌は 昔なつかし「君恋し」
ああ世の中よ 今も昔も変らぬは 清き乙女の真心ぞ
会うは別れの始めとやら 別れて行くや朧(おぼろ)夜の
涙かくして空見れば 泣いているような春の月
ギターのリズムに都々逸のせりゃ 端(は)唄も小唄もスウィングよ