歌:坊坊主
作詞:鈴木慶子
作曲:サンプラザ中野くん
発売:2015-08-27 08:45:42
兄のいない私は 近所に住む8歳上のいとこが大好きで
良く自転車に乗せて あちこちへ連れて行ってもらいました
いとこも妹を 病気で亡くしていたので
私を実の 妹のように思ってくれたのでしょう
ある日 二人で浜名湖に行き ボートに乗り食事をして帰りました
異性を意識していなかった
14歳の私はいつしか胸の高鳴りを覚えるようになりました
43年の夏ごろ いとこに召集令状が来たのです
汽車の窓から日の丸の旗を 振りながら遠ざかっていく彼
その姿に私は 涙が止まらなくて 困りました
たしか中国戦線からだったと思います 戦地から届いた封書に
「もし復員したら 必ず慶子をお嫁さんにするからね」と
書かれていて私は うれしくてうれしくて
手紙を抱きしめ その日の来るのをどんなに待ち焦がれたことでしょう
でも終戦後 戻ってきたのは白木の箱 中身は 紙切れ1枚でした
私は住んでいた 静岡県から豊川海軍工廠に
動員されました 45年8月7日 2500人以上が亡くなった空襲で
私は着のみ着のまま裸足で (命からがら) 逃げ回り
同級生は爆死しました
その時大事にしていた手紙も寮にあって焼失してしまい
(現在は) 何も残っていません
幸せだった あの頃を思い出すと 今も涙がこぼれます
どんなことがあっても 戦争だけは絶対にしてはいけない
私は声を大にして 叫びたいです