大槻ケンヂミステリ文庫 スポンティニアス・コンバッション 歌詞
作詞:大槻ケンヂ
作曲:髙橋竜
発売:2018-12-05 11:26:25
お客さんたちだけには話すよ
この稼業をしていると奇妙なものを見る
たとえば ヒールをはいた足首だけを残した女の焼死体だ
去年 リハとライブの休みに オルガン通りで見た で
見なかったことにした
まっ黒な灰が道路に人型にあって
赤いヒールをはいた足首だけが焼け残ってた
なんなんだ?
靴だけ なんで なんで心だけを残さなかったのか?
ああ スポンテ
ィニアス・コンバッション
人体発火現象
靴だけ残る
灰になるまで燃えた
愛のように
それからライブの度に それを見るようになった
靴をはいた足首だけを残した何人もの女の焼死体だ
リハとライブの間にそれを見て 見なかったことにして
歌うたいはライブをこなしている
靴だけ残る
スウェード エナメル
今日もさっき そこで見てきた
今夜はつい 言っちまったね
ついね ピンヒールだったからね
人体発火現象
靴だけ残る
灰になるまで燃えた
愛のように
スポンティニアス・コンバッション
スウェード エナメル
灰とダイアモンド
燃えろ
愛の炎
たまにお客さんの中に原理主義者がいる
とにかく彼らは神の声に従う で 言うんだ
「よこしまな色恋にうつつをぬかしたから
神の裁きを受けて燃やされたんだ」と
イナズマ 天誅だ あの女もだ
靴だけ残して見せしめだ
だがしかし
そんなこと言う彼女もまた燃やされてしまったんだ
安いサンダルを残してね
靴だけ残る
スウェード エナメル
真相ってのは不意にわかるもんだ
この店にも出てるピアノ弾きの女の子
金がなくってさ
靴がほしくて ガスバーナーで人を燃やしていたんだ
ガスバーナー 買う金はあったんだな
あたしはただ
靴がほしかった
ピカピカ光る
靴がほしかった
人体発火現象
靴だけ残る
灰になるまで燃えた
ただそれは
愛じゃなかった
神様 関係無い