長谷川きよし 月夜の浜辺 歌詞
歌:長谷川きよし
作詞:中原中也
作曲:長谷川きよし
発売:2013-05-09 07:02:37
月夜の晩に、ボタンが一つ
波打際に、落ちてゐた。
それを拾つて、役立てようと
僕は思つたわけでもないが
なぜだかそれを捨てるに忍びず
僕はそれを、袂に入れた。
月夜の晩に、ボタンが一つ
波打際に、落ちてゐた。
それを拾って、役立てようと
僕は思つたわけでもないが
月に向つてそれは抛れず
浪に向つてそれは抛れず
僕はそれを、袂に入れた。
月夜の晩に、拾つたボタンは
指先に沁み、心に沁みた。
月夜の晩に、拾ったボタンは
どうしてそれが、捨てられようか?